第1回 食の思い出エッセイ募集「私の思い出。あの日あの味」は、2015年の4月7日から応募を受け付け、同年8月31日に締め切りました。応募総数は1232編にものぼりました。
その後、二度の予選選考を経て選考会が行なわれ、2016年1月15日発売の月刊『望星』2月号で入選作を発表しました。(予選通過作品一覧は、こちらをご覧ください)
同年3月、東海大学校友会館で授賞式を行ない、4月に入選作品を集めた単行本『私の思い出。あの日あの味』を刊行しました。
受賞者のみなさんと受賞エッセイ、受賞の言葉
柏 美香(かしわ・みか)
1966年、北海道生まれ。現在、飲食店経営。小樽市在住。
このような賞を頂き、誠に有り難うございました。今でも信じられないような気持ちで、夢みたいです。入賞の通知が送られて来た時には、思わずガッツポーズをしてしまいました。この作品を作成するにあたって、不思議な事に次から次へと言葉が躍り出て、するするとペンを走らせる事ができ、一気に完成しました。父との思い出は勿論、自分の半生を振り返る意味でも、とても貴重な体験をさせて頂き、感謝しております。
最優秀賞受賞作:『父の手と酢めしの味』を表示(PDFファイル)
伊東静雄(いとう・しずお)
1929年、静岡県生まれ。沼津市在住。
12月18日、ポストをのぞくと青い封筒が見え、とってみると「望星」の文字が……。開封してびっくり仰天。何と小生の応募したエッセイが優秀賞に選ばれたとは。いやあ嬉しかったですね。思わぬ天からの授かり物、実に26年ぶりのボーナスとなりました。親戚・友達等に自慢しまくりました。年末には孫一家も帰省するので、好物のうなぎを奢ってやろうと思います。ありがとうございました。
優秀賞受賞作:『儀八丸回想』を表示(PDFファイル)
石崎勝子(いしざき・かつこ)
1947年、広島県生まれ。主婦。福山市在住。
“ピンポ〜ン”チャイムの音と共に届いたうれしい受賞の知らせ。心は一気に60年も前の少女の頃に戻っていった。どこの家にも子供がゴロゴロいて不思議な活気にあふれていた昭和のあの時代。このエッセイを書いた時も、なつかしさだけではない幸せな気持ちがわいてきたのが思い出された。あの日あの味がくっきりと……。家族が力を合わせ懸命に生きてきた……ごほうびだろうか? 感謝でいっぱいである。
優秀賞受賞作:『我が家に『オムライス』がやってきた日』を表示(PDFファイル)
加藤雅子(かとう・まさこ)
1957年、和歌山県生まれ。主婦。大阪府枚方市在住。
3歳から20歳まで暮らした築60年くらいの長屋がまだ残っていることを知り、約30年ぶりに訪ねてみたのは昨年のことです。あき子さんとの日々が鮮やかによみがえり、あこがれや別れを夢のようなお菓子がつないでいく、そんな瞬間を書きたいと強く思いました。このたび、私のつたない文章がこのような素晴らしい賞を頂き、とても嬉しいです。選考委員の先生方、関係者の方々、本当にありがとうございました。
優秀賞受賞作:『お話のパンケーキ』を表示(PDFファイル)